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勉強会 7
2013年10月13日(日)、今回は玲子先生と料理を作り、みんなで食べる会になりました。
陰性のものや、私たちの体質には良くないものを避けようとすると、どうしても食材が限られてしまいます。でも、それでもおいしくて“簡単なメニュー”はたくさんあることを伝えたいと、玲子先生が提案して当日のメニューを考えてくださいました。
材料は、ちょうど前日がスタジオ・レイの呼吸講座だったので、それに参加していたメンバー数人が先生と一緒にスタジオの近所のスーパー(サミット西永福店)に買いに行ったそうです。その結果、スーパーで安売りをしていたり、目についた食材でリクエストがあったりと、最初の予定よりもメニューが増えてしまったそうです。
また、常備しておく調味料やお酒など以外は近所のスーパーで買えることも、みんなには勉強になったようです。
包丁で魚や野菜を切ったり鍋をかき混ぜている玲子先生の姿を見るのは初めてで新鮮でしたが、立ち姿もまっすぐで美しく、上半身も足の指先も力が抜けていて、お料理のレシピもさることながら、私は先生の身のこなしにも目が釘づけとなりました。
ということで、今回はごちそうになったお料理のレシピをご紹介します。
● 豆乳のシチュー
(豊田先生のリクエスト)
◎材料
無調整豆乳、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、ブロッコリー、しめじ、真鱈、小麦粉(南部地粉)、バター、グレープシードオイル、料理酒(旬味)、白醤油、塩、ブラックペッパー、野菜ブイヨン(大沢ジャパン)
◎作り方
(1) じゃがいも、にんじん、ブロッコリーを適当な大きさに切って、レンジにかけ、柔らかくする。
(2) 玉ねぎも適当な大きさに切る。
(3) しめじを水で洗い、石づきを切って、ばらす。
(4) 真鱈をさっと水で洗い、3cm位の幅に切り、塩・ブラックペッパーをふってなじませた後、小麦粉をたっぷりと振りかけて混ぜる。
(5) 大きめの鍋にバターとグレープシードオイルを少々入れ、真鱈を炒める。((4)で使った、あまりの小麦粉はとろみとして使うので取っておく)
(6) 真鱈をある程度炒めたら、玉ねぎとしめじを入れる。
(7) (6)をある程度炒めたら、じゃがいもとにんじんを入れる。このとき、残りの小麦粉を入れる。
(8) (7)をある程度炒めたら、豆乳を入れる。
(9) 鍋底が焦げやすいので、底をすくうようにしてかき混ぜ続ける。
(10) かなりの時間かき混ぜて豆乳が馴染んできたら最後にブロッコリーを入れる。
(11) 旬味、野菜ブイヨン、塩、白醤油を適当に入れる。
(12) お皿に盛り、お好みでブラックペッパーをかける。
・ 豆乳のシチューは初めて食べましたが、豆乳だとは気付かないくらい、すごく美味しかったです。真鱈は溶けて原形はなくなっていましたが、真鱈が入ることで味に深みが出て、とても良いように思いました。真鱈でなくても、貝類や鯛などの白身魚、缶詰のホタテなどでも美味しくできるそうです。
・ 調味料の量は、すべて先生のカンです。先生は食べてみて、味付けをされていました。
※豆乳は陰性度が強いのですが、よく火を入れることで陰性度が下がります。とはいえ食べてよい時期としてはギリギリだ、とのことでした。
● 水菜とたこと豆腐のサラダ
(S姉妹のリクエスト)
◎材料
水菜、たこ、絹ごし豆腐、醤油
◎作り方
(1) 豆腐を水抜きしておく。
(2) たこと水菜を食べやすい大きさに切る。
(3) (1)と(2)を両手でぐちゃぐちゃに混ぜ合わせる。
(4) 醤油をかけて、できあがり。
・ とてもシンプルですが、なんだか特別にとても美味しく感じました。
・ 他のお料理でもそうでしたが、玲子先生は箸などではなく、素手でお料理を和えたり、混ぜたりされていました。「料理すると手がかゆくなるんだよ〜」とおっしゃっていましたが、やはり「素手」でやることが、美味しさにつながっているように感じました。
※冬に穫れる水菜でも生で食べるもとしたら、季節としてはギリギリです。この日は、前日からとても良い天気で、10月なのに30℃を超える陽気でした。だから水菜を生で食べましたが、
「テーブルに並ぶ食材は、その時の状況(気温、天気、体調)によって、本当、変わる」
と先生はおっしゃっていました。
● わかめとじゃこの和え物
◎材料
生わかめ(生じゃなくても可)、じゃこ、酢、醤油
◎作り方
(1) わかめを水で戻す。しばらくつけておく。
(2) わかめが広がってきたら、水を流しながら洗う。そうすると、わかめが増える。広がる。
(3) わかめを適当な大きさに切って、器に盛る。
(4) その上にじゃこをちらす。
(5) 酢(先生はナチュラルハウスの玄米酢を使っていました)、醤油をかけて、できあがり。
・ わかめは、お湯で戻すと早いですが、味や食感が落ちます。必ず水で戻してください。
・ 私の印象ですが、わかめを戻す時に、水につけるだけではなく、水を流しながらしっかりと洗うことで、わかめがきれいに開いて、水を充分に含んだ肉厚でしっかりとした力強いわかめに生き返ったように感じました。
※わかめは中庸、じゃこは陽性で1年中食べられる食材。沢山の栄養が含まれているわかめは毎日でも頂きたいもの。じゃことの相性は抜群。
● スモークサーモンのサラダ
(Aさんのリクエスト)
◎材料
玉ねぎ、セロリ、スモークサーモン(今回は「かまくらや」のもの)、酢(玄米酢)、塩、ブラックペッパー
◎作り方
(1) 玉ねぎをスライスし、酢水につけ(酢をたっぷりと入れるのがポイント)、くちゅくちゅと両手でしっかりと揉む。しばらくおく。
(2) セロリは斜めに切って(繊維をむく手間を省くため)、塩もみをする。
(3) (1)と(2)をしぼって、お皿へ盛る。
(4) スモークサーモンをちぎって(包丁とまな板を洗う手間を省くため)、(3)の上へちらす。
(5) このまま食べても良いし、お好みでブラックペッパーをかけても美味しい。
・ 玉ねぎの酢の香りとセロリの程よい塩気とスモークサーモンで、このままでも十分味はついていますが、上からブラックペッパーをかけると、また別の風味が加わり美味しくなります。
・ 玉ねぎの辛味は、酢水につけてしっかりと揉むことで、とれます。酢をたっぷり入れましょう。
・ 玲子先生は胡椒好きだそうで、ペッパーミルの中には、ブラックの粒の他にホワイトペッパー、グリーンペッパーの粒も混ぜているそうです。
※セロリや玉ねぎは中庸、スモークサーモンは陽性で1年中食べられる食材。スモークサーモンを選ぶときには添加物に注意して。
● 6年味噌のなめこ汁
(前回ご紹介したKさんの差し入れ味噌)
◎材料
なめこ、豆腐、長ねぎ、6年味噌、かつおだしパック(市川園)
◎作り方
(1) 鍋にお湯を沸かし、かつおだしパックを使ってだしを取る。この時の出がらしの出汁パックは他の料理に使えるので取っておく。
(2) ちゃんと出汁が出たら、なめこを入れる。
(3) 長ねぎを切って入れる。(先生は縦に4つに切って、みじん切りにしていました。)
(4) 豆腐を角切りにして入れる。
(5) 味噌を溶き入れる。
・ 合わせだしは化学調味料が入っているものが多いので要注意。市川園の合わせだしは、悪いものが一切入っていないそうです(玲子先生が使っている調味料を詳しく知りたい方は、『勉強会(3)』をご参照ください)。
※6年熟成させた味噌のエネルギーは強く、身体が喜ぶ味噌でした。Kさんのお子さんは「僕たちには強すぎる」と言ったそうです。なめこは今が旬です。
● 切り干し大根の炒め煮
◎材料
切り干し大根(五島列島出身の生徒さんのお土産。ひじきとにんじんも入っていました。)、油揚げ、お味噌汁で使った出がらしのかつおだしパック、かつお節、旬味、醤油、グレープシードオイル
◎作り方
(1) 切り干し大根を水につけて戻す。戻ったら水で洗う。
(2) 油揚げを横半分に切った後、幅5mm位に切る。
(3) フライパンを熱し、グレープシードオイルを少々たらし、切り干し大根と油揚げを炒める。
(4) そこに、出がらしのかつおだしパック(水分を含んでいるので)を素手でぎゅっとしぼり入れる。(これを「2番だし」と言うそうです。)
(5) かつお節を入れる。
(6) さっと炒めて、旬味と醤油で味つけをする。
・ 切り干し大根は、とても陽性な食べ物です。
・ 「2番だし」は、煮物や炒め物の味つけに使えるので、捨てずに活用しましょう。
・ 油揚げは、油抜きをしていませんでした。油揚げの油分も利用した炒め煮だそうです。ということは、油抜きをしなくても食べられる良質なものを買うことが大切です。酸化した油は、身体を錆びつかせます。
※大根は中庸、どんな料理の仕方をしてもいつでも食べて良い食材。特に切り干し大根は陽性でこれからの季節はレギュラー食材にしたいです。
● 鯛の昆布締め
◎材料
鯛の刺身用のさく、だし昆布、酢(玄米酢)、わさび
◎作り方
(1) だし昆布を鯛のさくと同じ幅に数枚に切り分け、水で少し薄めた酢で洗う。
(2) 鯛を刺身用にそぎ切りし、(1)の昆布の上にびっしりと並べていく。
(3) いっぱいまで並べたら、その上にさらに昆布を乗せる。
(4) (2)〜(3)を繰り返して、サンドウィッチ(下から、昆布、鯛、昆布、鯛、昆布、鯛、昆布の順)にする。
(4) それをラップで包んで、重しをして冷蔵庫で半日〜1日寝かす。
(5) 昆布を外して、刺身をお皿に盛り、わさびだけで食べるのがおすすめ。
・ 玲子先生の食事のメニューによく出てくる「鯛の昆布締め」です。鯛に昆布のうまみがよくしみ込んでいて、とてもとても美味しかったです。
・ わさびは、(本当のわさびは高価なので)粉わさび。チューブ入りの練りわさびは添加物が多いのですが、粉わさびは安心だし、安い。
・ 一般的な昆布締めは、鯛をさくのまま締めてから刺身用に切るそうですが、玲子先生は昆布がしみているのが好きなので、先に切ってから昆布に挟んでいました。
・ また、さくのままで昆布に挟み、3、4日おいたものをグリルで焼いても美味しいそうです。
※玲子先生は肉類がいっさい駄目なので、たんぱく質は主に大豆製品からとっています。動物性もとった方がよいので、近海ものの魚も食べるのですが、やっぱり少ししか食べられません。ところが、干物か昆布締めならたくさん食べられるそうです。
● 昆布の佃煮
◎材料
鯛の昆布締めで使った昆布(鯛のだしが効いています)、旬味、はつかり(小江戸の甘露醤油。なければ普通の醤油でも可)
◎作り方
(1) 昆布を千切りにする。ぬるぬるしているので気をつけて切る。
(2) 鍋に、昆布、旬味、はつかりを入れて、箸でかき混ぜながら煮る。
・ すぐに食べ切る場合は薄味、長く持たせたい時は醤油を多めに入れる。(塩分が多い方が保存がきくから。)
・ 先生は、醤油を「井上古式醤油」「はつかり」「白醤油」と使い分けていました。この「はつかり」は煮物に合うそうです。
※玲子先生は最初に家で昆布締めを作ったとき、その昆布もおいしいので生で食べたら高熱を出してしまい、その後は佃煮にしたり、おつゆの出汁にしたりするようになったそうです。居酒屋さんなどでもこの昆布を刺身の添え物に出してくれるところがありますが、雑菌に弱い人は要注意!
● その他のメニュー
☆自家製天然酵母パン(くるみ入り)
これは、先生のご主人の担当です。家庭用の普通のパン焼き器で作るのですが、外側がカリカリしていて、中はふっくらしていて、とても美味しかったです。もちろん砂糖は使わず、玄米の粉やヨーグルトやお酒を入れて、試行錯誤の上にやっと見つけた焼き上がりだそうです。
☆舞茸の素焼き
グリルで焼いて、塩とカボスを絞ってかけただけです。ちょうどタイミングよく、豊田先生のご実家(神奈川県の山北町)から旬の舞茸を送っていただいたので、急遽メニューに追加となりました。玲子先生曰く、「今日のメニューのなかで一番ありがたみがある」そうです。
☆厚揚げ焼の醤油麹かけ
厚揚げをグリル(オーブン)で焼いて、先生自家製の醤油麹をかけていただきました。
☆かぶと人参の塩麹づけ
これも先生自家製の塩麹。本当は数日前に漬けておくつもりだったのに、準備が当日の朝になってしまい、「塩麹づけじゃなくて塩糀和えになってしまった」とのことでした。
☆梅干し、紅ショウガ、らっきょ
メニュー外のおまけです。これも先生自家製です。
☆王祿80山田錦 純米
先生が愛飲している出雲の日本酒。
☆毎朝のヨーグルト
先生が毎朝食べているヨーグルトを、デザート代わりに出してもらいました。
プレーンヨーグルト+きな粉+黒ごま+玄米の粉+はと麦の粉+魚コラーゲン+BCAA
☆ウルトライタリアンコーヒー布ドリップ
先生のご主人が淹れてくださいました。豆をその場で挽き、ゆっくりとお湯を流し込んで入れる、こだわりのコーヒーです。
● 感想
ざっとご紹介しましたが、相当たくさんのメニューです。先生のサービス精神に頭が下がりました。美味しくて、もの珍しくて、ついつい食べ過ぎました。だけど不思議なことに、もたれる感じがありません。すべてが、シンプルで、悪いものが一切入っていない、季節に合ったものだからだと思います。
加圧トレーナーの豊田先生は、玲子先生の作った食事に身体が反応して、腕の筋肉がパンパンに大きく張っていました。食事によって筋肉の張りが変わるので、ボディビルダーは、大会前に逆算して食事を摂るそうですが、要は玲子先生の食事に身体が反応して、筋肉が喜んでいる、と豊田先生はおっしゃっていました。
また、別の生徒さんは、かぶの塩麹づけを食べたら、鼻の通りが良くなり、耳鳴りが抜けた、と言っていました。改めて、食事は命、直に身体に影響するものなんだなぁ、と思いました。私は、何よりも、玲子先生の手の力、まさしく手料理が、すごいなぁと感じました。
それと!なんとキッチンは、腰が立ったままで調理できる、ちょうど良い高さにちゃんと計算されて作られていました!! 玲子先生の徹底した日常生活も垣間見られて、感心しっぱなしの勉強会でした。
今回もたくさん、ありがとうございました!
● 参加者
Yさん、Kさん、豊田先生、Aさん、S姉妹、Rさん(Yさんの娘さん・初参加)
<永井若葉>
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