スタジオ・レイからの最新情報のコーナーです。
加瀬をはじめ、講師・スタッフたちの日常のコラムや旅行記なども載せていきます。以前に掲載したコラムなどはクリッピングでご覧ください。
<< ニュー・トピックス一覧(最新10件)
< 前へ 次へ >
2016年11月7日
いつものレッスンを数日お休みにさせてもらい、縁のあるらしい伊勢の神社をお詣りしてきました。日頃スタジオ・レイや生徒さんたちを守ってくれている神様たちへのお礼詣りです。倭姫宮(やまとひめのみや)最初にお詣りしたのは倭姫宮です。伊勢湾フェリーで鳥羽から伊勢市に入り、お伊勢さん(内宮)に続く御幸道路をお伊勢さんとは逆に走ってすぐの博物館が立ち並ぶ一画に、倭姫命(やまとひめのみこと)さまが祀られている倭姫宮はありました。神事は雨が良い、と言われます。さまざまなものを洗い流して清めてくれるからだそうです。そしてこの日は朝からずっと正に雨。人気もほとんどなく、ひっそりとしたなかで鳥居をくぐって傘を差して歩いていくと、ほどなく倭姫宮の社に着きました。社の前に着いたとたん、どうしたことか急に涙が溢れてきました。身体の隅々まで倭姫命さまが私をすっぽりと包んでくれているかのようです。自然に心から感謝の気持ちが湧いてきます。涙はしばらく止まりませんでした。周りに誰もいなくてよかったと思います。最後に参道脇の宿衛屋で、お札とお守りをいただいて帰りました。お札は神棚へ、お守りは私のお財布の中に納められました。佐瑠女神社(さるめじんじゃ)次に詣ったのは猿田彦神社と、その境内にある佐瑠女神社です。佐瑠女神社は芸能の神様だそうで、天照大御神さまが天岩窟(あめのいわや)にこもられたとき、神楽を舞われた天宇受売命(あまのうずめのみこと)さまが祀られています。スタジオ・レイの生徒皆の芸の向上の御礼と、これからの精進をお約束してきました。境内にはさざれ石も祭られていました。さざれ石は年とともに成長し岩になるとされている縁起のよい石です。現在水曜日クラスで稽古している日舞「老松」の歌詞にも出てきます。御神田(おみた)月讀宮(つきよみのみや)猿田彦神社の駐車場を出た後は、内宮を右手に見ながら月讀宮に向かいました。内宮と外宮はスタジオ・レイの生徒さんと落ち合ってから翌々日にあらためてお詣りする予定なのです。ここには四別宮が並んで鎮座していて、1. 月読宮2. 月読荒御魂宮(つきよみあらみたまのみや)3. 伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)4. 伊佐奈弥宮(いざなみのみや)の順にお参りします。月読宮には天照大御神さまの弟、月読尊(つきよみのみこと)さまが祀られていて、その荒御魂(あらみたま)が祀られているのが月読荒御魂宮です。伊佐奈岐宮に祀られている伊弉諾尊(いざなぎのみこと)さまと、伊佐奈弥宮に祀られている伊弉冉尊(いざなみのみこと)さまはそのご両親。お二人は日本の国土及び山川草木をお生みになられた後、天照さまを、そして月読尊さまをお産みになりました。日本をお作り下さりありがとうございます、と御礼を述べてきました。石神(いしがみ)さんこの日の宿泊は、鳥羽市の南、相差(おうさつ)です。相差の海女さんたちが古くから信仰し安全大漁を祈願してきたという石神さんにもお詣りしました。石神さんは神明神社にお祀りされている玉依此売命(たまよりひめのみこと)さまのお社です。女性の願いをひとつ叶えてくれると言われていて、女性の祈願者が多くここを訪れると聞いています。私は「どうぞこのままの体調を維持し、少しでも長く稽古できますように」とお願いしてきました。鳥羽湾めぐり翌日は朝から快晴、前日とは打って変わった好天です。やはり天気は神事でなければ好天が良い。イルカ島に行って、アシカショーやイルカショーを観ました。とにかく動物大好き、水族館大好きな私は、今回は初めてのイルカ島です。イルカ島のアシカショー次は再び鳥羽水族館に行きたいな。2年前に行った鳥羽水族館で江神社(えじんじゃ)鳥羽湾めぐりの船から降りて昼食をとった後、鳥羽駅で生徒のKさんと落ち合い、江神社に向かいました。江神社はこの生徒さんの守り神、長口女命(ながくちめのみこと)さまが祀られています。あんなに晴れていた空が、神社が近くなる頃からだんだんと曇り空に。そして雨。やはり神事は雨が良い様です。地図を頼りに行ったのですが、何の標識もなく畑が続いています。心配になり近くを歩いている方にお尋ねしたところ、「あの森の中ですぐ分かるから」と教わり、安心して森に進みました。その森は正に鎮守の森、入り口から空気が違います。Kさんは全身鳥肌が立ったと言っていました。二人で手に手を取って森の中を進みます。吸い込まれるような、私達を迎え入れてくれているような、ちょっと一人ではどこかにこのまま行ってしまいそうな、そんなエネルギーです。森全体に神様がいらっしゃるのか、森が神様をお守りしているのか、鎮守の森とはこういう森を言うのだなと、得心がいったのでした。境内に入るとKさんの目からは自然に涙が流れ落ちます。心からの感謝の念が私にも伝わってきました。境内にも森にも私達以外には誰もいません。ゆっくりとお参りさせて頂きました。余談ですが、次の日に内宮で神職の方とお話をする機会がありました。その折に、「昨日江神社を訪れました」とお話したら、びっくりなされて(多分そんなに参拝客はいないのでは)、「では神前神社(こうざきじんじゃ)にも行かれましたか?」と質問されました。森の反対側に鎮座する神社だそうです。「金毘羅さまと同じくらいの階段があり、間違ったのではないかと思う頃にお社があります。こちらもお参りなさると良いですよ」と教えてくださいました。帰ってきてから調べたところ、海岸の神様で山頂に鎮座し境内には波の音が響いているそうです。是非健脚のうちに訪れなければと思いました。この日は再び相差で宿泊。海女さんの民宿「ひょうすけ」に泊まり、新鮮な魚と貝を堪能しました。2年前の6月、プライベートで泊まったときのかまどでの朝食外宮(げくう)今日はお伊勢さん最終日、今まで何度もお参りしている外宮(げくう)と内宮(ないくう)です。両お宮とも、本当に気持ちの良い所です。老若男女、全国から(車のナンバーを見てびっくり)、また世界各国から、大勢の人たちが集まってきて平日だというのに沢山の人であふれています。こんなにも沢山の人たちの思いを受け止めることのできる素晴らしさに、改めて頭が下がりました。外宮は昨年、式年遷宮が行なわれて社殿が新しくなりましたが、この古殿地がとにかくびっくりなエネルギーでした。何も知識がない状態で前に立った瞬間に、身体全身に感じます。側で修学旅行の生徒さん達に解説をしているガイドさんの声に耳を傾けたところ、この場所に今までの御饌殿があったことが判明。なるほど社殿が新しくなったからと言って、直ぐに神様がそちらに移られるのではないのかなと妙に納得しました。以前の御饌殿の跡その隣にある五丈殿、九丈殿も強いエネルギーでした。こちらは先ほど触れた神職の方に伺ったのですが、雨天の際、祓所に代わって新撰などが執り行なわれる場所だそうです。なるほど、神殿と同じだったのですね。それにしても気さくに私達の質問に答えてくださった神職の方に感謝です。内宮(ないくう)天照大御神さまにお願い事をしてはいけないということをご存知ですか? 大神様には御礼を申し上げるだけで、直接お願い事をするのは失礼にあたるようです。そこで、お願い事は執事のような仕事をしている瀧祭神さまにするのだそうです。瀧祭神さまがその後、大神様にお伝えくださるとか。そこで早速瀧祭神さまへお参りです。私は心配な生徒のことをお願いしてきました。瀧祭神さま瀧祭神さまから望む五十鈴川今回のお伊勢さんの旅はこれで終わりです。お伊勢さんで見たポスターに「一年に一度はお伊勢参り」というのがありました。ご一緒したKさんは正に3年連続のお伊勢参りだったそうです。私も毎年は無理でもまた訪れようと思います。<加瀬玲子>
※ これは2016年のトピックです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。
Copyright (C) 1999-2024, Studio Ray. All Rights Reserved.