スタジオ・レイからの最新情報のコーナーです。
加瀬をはじめ、講師・スタッフたちの日常のコラムや旅行記なども載せていきます。以前に掲載したコラムなどはクリッピングでご覧ください。
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2017年8月11日
4日目:弟子屈へ 3泊した知床半島ウトロを後にし、道東の旅後半は、今回の旅のもう一つの目的、湖巡りのために、2泊の予定で弟子屈(てしかが)に移動です。 途中、初日に車中から眺めながら通り過ぎたオシンコシンの滝に寄ってみました。 オシンコシンの滝 初日は雨が強かったためにスキップした滝です。下から見上げる滝と違い、この滝は中程の高さまで階段で上がることができます。 流れ落ちる滝は、迫力のある水しぶきと共に山から何かを語り掛けてくれるようでした。霊気が降り注ぐオシンコシンの滝は想像以上に私の心を和ませてくれたのです。寄って良かった。 次も同じく初日にスキップした、天に続く道にも寄ってみました。何があるって、ただ真っ直ぐな道があるだけなのですが、確かに天に道が続いているように見えます。 天に続く道 何よりもこの道を「天に続く道」と命名し、観光化した人は偉いと思いました。今回の旅で天の近くまで続いている道は一杯ありましたもの。 ラッセルルピナスとカラ松? 「天に続く道」の道路際には私たちの住まいのそばでは見たことのない植物が自生していました。 写真を撮って帰ってから調べてみたら、多分「ラッセルルピナス」と「カラ松」かと思われます。特にラッセルルピナスは色々な所で咲いていて、とても綺麗な花でした。別名「昇り藤」と言われるように、本当に藤の花が昇っていっているように見えました。 さて、知床を離れ、これも天に続く道?と思えるような真っ直ぐな道を南下して摩周湖方面に向かいます。麦やじゃがいもの畑を両側に眺めながら、途中で道の駅に寄ったりしてのドライブです。 1時間半ほどのドライブで、最初の目的地、神の子池に到着しました。 出発前に東京で、友達が弟子屈に住んでいて長期滞在をしたことがあるという生徒から、絶対行ったら良いリストを貰っていました。その中の一つがこの神の子池です。摩周湖の数キロ北に位置しています。 神の子池 神の子池は、摩周湖からの地下水が湧き出ている山の奥にある池で、摩周湖(カムイトー=神の湖)の伏流水からできているという言い伝えから「神の子」池と呼ばれているそうです(きよさと観光協会より)。 本当に不思議な色、そして澄んだ水。小さな魚が泳いでいるのが見えます。倒木も水温の低さ(8℃)から腐らないそうです。現実の世界から違う世界に入り込んだようでした。 神の子池からさらに少し南下すると、いよいよ摩周湖です。案内の道路標示に沿って展望台にたどり着くと、裏摩周展望台という看板が。神の子池に寄りたかったので摩周湖の東側を南下してきたのですが、摩周湖はこちら側が「裏」なんですね。 裏摩周展望台 「裏」だからなのか、ひとけもほとんどありません。ということで、まずは裏から摩周湖を眺めました。落ち着いたゆったりとした湖です。 裏摩周展望台からの眺め それから摩周湖の南を大きく回って、弟子屈に向かいます。その途中、阿寒湖方面にやや足を延ばして、先述の生徒から紹介されたオーガニックのお店で遅めの昼食です。 肉類が食べられない私は、ふたりでとろろご飯の定食と、じゃがいもとチーズのグラタンを注文しました。とても丁寧に作られていた食事でしたが、残念なことに、とろろの出汁やおかずにわずかですが砂糖が入っていて沢山は頂けませんでした。またグラタンにもベーコンが入っていて私は食べられません。注文する前に確認すればよかったです。 遅めの昼食と休憩を終えて、小雨が降ったりやんだりのなか、駐車料金を払って摩周湖第一展望台でクルマを駐めたのは午後3時すぎ。やはり摩周湖は神秘的です。摩周湖を背に見る屈斜路湖やその先の阿寒富士もすばらしい景色です。今日は霧の摩周湖ではなくて、綺麗に見える摩周湖でした。 でもちょっと、この第一展望台は観光化されていて、人のエネルギーの方が強く感じられて楽しくないかな……。 摩周湖第一展望台から阿寒富士を望む 摩周湖第一展望台から硫黄山を望む 摩周湖第一展望台から屈斜路湖を望む 第一展望台から湖沿いにちょっと走ったら、第三展望台の看板が。いったんは通り過ぎてしまったのですが、気になったのでUターンして戻って上ってみると。何と素晴らしい眺望とエネルギーでしょう。やはりさっきの第一展望台は人や雑多なエネルギーに侵されていたみたい。 摩周湖第三展望台から 摩周湖はとても柔らかい懐の深い母のような女性的な湖でした。強さより柔らかさを感じます。天女が住んでいるかのようです。この展望台に来て良かった。ここなら何時間でも居たくなります。気持ちいい。 摩周湖第三展望台 第三展望台で時間を過ごした後、宿に入るにはまだ早かったので川湯温泉を経由して、屈斜路湖畔の砂湯に寄ってみました。何と、砂に手を入れると熱い温泉です。場所によって温度が違います。面白ーい。 そして美留和(みるわ)の宿へ。明日ゆっくり、屈斜路湖と阿寒方面です。 5日目:弟子屈から西へ 5日目。前日は屈斜路湖の東側の道を通ったので、今日は西側を走ってみることにしました。 屈斜路湖の南から、西側の道を北上してすぐ、湖に突き出た和琴半島に何気なく足を踏み入れました。何かの力に引っ張られたようです。自然のエネルギーとは違う何かです。進んでいくとちょっとくらくらします。そのパワーに導かれて行った先には、何と神社がありました。 最初、木々の先に鳥居が見えました。でも近づいてみるとそれは鳥居ではなく、左右から茂る木の枝でした。でもこれが第一の鳥居なのでしょうか。そしてここからが参道のようです。 屈斜路神社の参道 木々に囲まれた短い参道を進むと、実際の鳥居がありました。屈斜路神社です。何も知らずに足を踏み入れたのですが、素晴らしいパワーです。力強いです。自分がしっかりしないと、負けてしまいそうなくらいのパワーです。こちらの神様が屈斜路湖を守っていらっしゃるのだとしたら、本当に力強い湖だと思います。 屈斜路神社 この湖には力強い竜神様でも住んでいらっしゃるのではないかと思ったら、ふとそう言えば屈斜路湖で「クッシー」だったなーと、関係ありそうで関係ないことを思い出しました。 そして、遊歩道を歩いて半島を一周しました。起伏もかなりある約1時間ちょっとの行程です。眺めも素晴らしく、沢山の植物たちにも出会いました。途中お会いした小グループの一人の方が趣味で草花の勉強をなさっているとかで、グループの方たちに説明されていました。私もちょっと遠くから聞かせてもらいました。 軽い喘息が出始めている私にはちょっときつい一周でしたが、とても気持ちの良いウォーキングでした。 和琴半島から その後は屈斜路湖から離れて、阿寒横断道路を西へと向かいます。阿寒湖畔で昼食をとって給油、でも阿寒湖自体は見ずに素通りしました。何故だか寄る気にならなかったので。 それから、前がほとんど見えないほどの霧の中を走り続けて、ようやくオンネトー湖に到着。この湖も生徒からの是非行ったほうが良いリストの一つです。 オンネトー湖 何と不思議なエメラルドグリーンなのでしょう。写真ではあの神秘的な色が再現できず伝えられなくて残念です。山の中でひっそりとした佇まいの派手さのない湖です。 遊歩道も完備されているので、約35分という湖岸沿いのコースを歩いてみたかったのですが、喘息が心配なので今回は断念しました。 ぜひ再訪と思いながら引き上げようとした矢先、駐車場の奥に、車が入れないように柵が設けられている道を見つけました。足を一歩踏み入れると、そこはびっくりするほどの別世界です。今まで経験したことがない自然のエネルギーです。湯の滝への往復で約1時間2.8キロの遊歩道のコースの入り口でした。 このエネルギーを体感せずに帰るなんて、そんなもったいないことはできません。喘息と相談しながら行ける所まで行くことにしました。 覚悟を決めて、休み休み奥へと歩いていくと、呼吸は楽になってきても酷くはなりません。さすがにこのエネルギーは私の喘息さえも楽にしてくれるのです。湯の滝までたっぷりと、素晴らしいエネルギーを呼吸できました。 オンネトー湯の滝 ところが素晴らしいエネルギーと裏腹に、着いた先で湯の滝の解説を読んでびっくりし、悲しくなりました。ここは現在に至るまで世界で唯一マンガンが自然に生成されていた場所だったのだそうですが、心無い人が外来生物を持ち込んだせいで藻が食べつくされ生態系が崩れて、今は生成されなくなってしまい、現在は対策工事中だそうです。私が感じたエネルギーは、本当に深い古来からの強いエネルギーだったようです。 和琴半島とオンネトー湯の滝のウォーキングでたっぷりとエネルギーをもらい、あとはもう宿まで帰るだけです。でも帰路は周りが見えなかった往きと違い少しだけ霧が薄れてきたので、阿寒湖を通り過ぎた先の展望台に寄ってみると、霧のなかにうっすらと湖が見えました。地図を調べるとペンケトーという湖らしいです。 阿寒横断道路 双湖台から 余談ですが、この展望台で元売店だったと思われる壊れかけた小屋の前で崩れそうな柵越しに湖を眺めて休憩していたら、駐車場からの階段を上ってくる40代くらいの男性が「そこから何か見えますかー?」と声をかけてきました。何も見えないのならそのまま引き返すつもりなのでしょう。「湖が見えますよー」と答えると、ホッとしたような表情を浮かべて、上まで上ってらっしゃいました。 話をうかがうと、今朝摩周湖に行ったのに視界ゼロの霧でまったく何も見えなかった、そしてそのあとここまで来てみてもずっと霧ばかりだとのこと。私たちは昨日摩周湖がよく見えた、今日は屈斜路湖もオンネトー湖も素敵だったと話すと、可哀想なくらい残念そうです。 そうこうしばらく話をしていると、下から女性が上ってきます。この男性の奥さまなのでしょう。きっと「階段を上れば景色が見えるかな」「見えないと嫌だから一人で行って見えたら呼んでちょうだい」「えー、わかったよ」なんて会話をして、にもかかわらず旦那さんが行ったきりなので、しびれを切らして様子を見にいらしたのでしょう。……などと勝手な想像をしながら、ご挨拶をして失礼しました。 さらに余談ですが駐車場に降りると、私たちのレンタカー以外にもう1台だけ駐まっていたクルマでは、後部座席に若い男性が一人、携帯ゲームに勤しんでいました。 ところで、先ほども書いたとおり私は砂糖が入ったものは食べられません。アレルギーの症状が出て、喘息を誘発するからです。でも前回書いた肉類とは違って呼吸で食べられなくなったのではなくて、ラッキーなことに子供の頃から甘いものは一切食べられなかったのです。甘いものに対しては、天性に身体を守る力が備わっていたのかも(笑)。 でも実は今回の旅の3日目の夜から喘息が出始めました。3日間外食が続いたツケが出てきたようです。ダメな食材をどんなに抜いて食べても、料理に入っている砂糖や化学調味料を抜くことはできません。少しずつ少しずつ私の身体にそれらが入ったようです。この時ばかりは西洋医学の薬の力を借りて喘息を乗り切りましたが、砂糖は喘息に禁物!と改めて思いました。 もともと弟子屈の宿には私がアレルギー症状を起こす素材を大まかには伝えてあったのですが、1泊めの食事には細かくは伝えなかった食べられない食材が含まれていました。ただの外食なら食べられない食材は同行する誰かに食べてもらうのですが、丁寧に心を込めて出してくださるせっかくの食事でそうするのは非常に残念です。やはり大まかではダメだと考え、この日の朝、食べられない食材を詳細に伝えてお願いし、2泊めはそれらをすべて使わないおいしい食事を作っていただきました。心地よい時間を提供してくださった宿のご主人と奥さま、本当にありがとうございました。 6日目(最終日):霧の摩周湖 最終日。予約した飛行機は昼過ぎの便です。天気がよいので晴れた摩周湖を見たくて、朝早めに宿を出て、摩周湖第三展望台に再び行ってみました。 すると、摩周湖の湖面に霧。裏摩周のほうから雲が湖面に流れ落ち、湖面に霧が溜まってただよっているのです。これが「霧の摩周湖!」とばかり私は大喜びです。また、私の頭の中で布施明さんの「霧の摩周湖」の歌が流れます。 霧の摩周湖 ずっと見ていると、気温が上がってきたのか霧がだんだん薄まってきました。 摩周湖の霧が晴れていく いつまで見ていても見飽きない。もっと此処に居たい。もっとこの湖に抱かれていたい。そう、何だか母性に抱かれているような、そんな気持ちになりました。そんなこんなを思いながらも摩周湖を後にしました。 道東の旅の最後に、川湯温泉の大鵬相撲記念館に寄りました。子供の頃に大鵬のファンだった私は、岩尾別台地での過酷な時を過ごした大鵬関の歴史を見てみたかったのです。 大鵬相撲記念館 ここには大鵬関に関わる数々の資料が展示されていました。あるものは懐かしかったり、あるものは珍しかったり。 その展示のなかに「四色の房」がありました。強いエネルギーです。説明を読んでみると、それぞれの色でそれぞれの神様を表しているのだそうです。でも単に表しているだけでなく、神様はこの房に本当に宿っていたように思われました。 四色の房 いよいよ旅も終わり。屈斜路湖の北を抜けて帰る途中、藻琴山展望駐車公園から最後の眺めです。屈斜路湖のエネルギー強かったな。摩周湖は優しかったな。オンネトー湖は素晴らしかったな。などと思いながら屈斜路湖を眺めて旅を終えました。 藻琴山展望駐車公園から屈斜路湖を望む 女満別空港でレンタカーを返す直前、トリップメーターは802.7km。5泊6日の旅は終わりです。楽しかった! 再訪を楽しみに帰京しました。是非、皆さまも現地に行って沢山の色々なエネルギーを感じてみてください。 追伸:お土産 いろんな羅臼昆布を爆買いしてきました。これはその一部。 羅臼昆布<加瀬玲子>
※ これは2017年のトピックです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。
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