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スタジオ・レイからの最新情報のコーナーです。

加瀬をはじめ、講師・スタッフたちの日常のコラムや旅行記なども載せていきます。以前に掲載したコラムなどはクリッピングでご覧ください。

● 伊勢・吉野・京都

2024年4月16日

3月の上旬、伊勢・吉野・京都に行ってまいりました。お伊勢さんに昨年の四国遍路の報告とお礼を、また、訪ねてみたかった場所や神社、お寺への参拝を兼ねて。

1日目:伊勢神宮 内宮

先ずはお伊勢さんの内宮。土曜日のおかげ横丁は大渋滞です。ちょっと気分が悪くなる程の人、人、人……、その人混みをかき分けてやっと鳥居に辿り着きます。

おかげ横丁は大渋滞

この鳥居を潜ると、そこからは一転して静謐な厳かな空気が流れています。あれ程の雑然とした人のエネルギーをこの鳥居から先には入れない、浄化する力は何度参拝に訪れても変わりません。お伊勢参りは2019年秋以来の4年半ぶりですが、いつもホッとし、この空間に来られたことに感謝します。

「神事は雨が良い」とは言うけれど、五十鈴川で手を清めて御正宮に向かっているとぱらぱらと雨、いや雪が……。お詣りを済ませて鳥居をくぐるとまた太陽が……。

おかげ横丁の人混みで疲れてしまったので、今回は残念ですが外宮はパス。お伊勢さま、今回もありがとうございました。

倭姫宮(やまとひめのみや)

次に訪ねたのは私が大好きな倭姫宮です。伊勢神宮を創建したと伝わる倭姫命(やまとひめのみこと)さまが祀られています。

初めてこちらの神社を訪ねたのは何度目かのお伊勢参りの時、その時の感動は忘れられません。本殿に近づくと涙が止まらなくなったのです。理由はありません。只々、涙が出て止まらなかったのです。そして、身体全体が何かに包まれたような、言葉では言い表せない感覚になりました。

私が大好きな倭姫宮

それ以来、お伊勢さんにお詣りした時には必ず倭姫宮を訪ねています。今回は涙は出ませんでしたが、鳥居を潜ったらまたまた雨……。

この日の泊まりは車でお伊勢さんから西へ45km程走った伊勢の源流、大台町です。透き通った水の流れる宮川沿いは、山に囲まれたとても気持ちの良い場所。ここに2泊です。

自然豊かな大台町。©Google


2日目:倭姫の神水

2日目は、今回の一番の目的「倭姫の神水」からです。倭姫命さまが、天照大神の御鎮座の場所を探す旅の途中でお休みになり、喉を潤したとされる場所です。

こちらに辿り着くには、車一台がやっと通れる狭い山道を走らなければなりません。四国遍路でかなり狭い道を運転してくれた夫も躊躇する、すれ違うことのできる場所が殆どない山道です。もし対向車が来たらどちらかが1km程もバックで戻らなければなりません。運転していない私がとにかく緊張。


そんな道を30分ほど走り、やっと辿り着くことが出来ました。お陰様で一台の対向車にも出会うことはありませんでした、良かった!

やっと辿り着いたその場所には清水が湧き、その先の一之瀬川は透き通り、ほっとする山のエネルギー。いつまでもここに居たいと思わせる気持ちの良い場所です。

透き通った山と川のエネルギー

きっと倭姫命様もこのように休んだのでしょうね。二千年の昔とは違うかもしれませんが、今でも訪れることが厳しいからなのか、人のエネルギーに侵されていない、自然のエネルギーに満ち満ちた場所でした。

神水をペットボトルに入れて持ち帰り、帰京してから、白湯でいただきました。まろやかな美味しい水を堪能しました。

持ち帰った神水はまろやかな美味しい味でした


瀧原宮(たきはらのみや)

この日、次に訪ねたのは倭姫宮と同じくお伊勢さんの別宮「瀧原宮」。生徒のロック歌手、田村直美さんのお勧めの神社です。

頓登川(とんどがわ)が素敵と聞いていたので、先ずは川へ。この川は御手洗場(みたらしば)となっているので、手を洗いに。とってもとっても冷たくて気持ちの良い川の水でした。

御手洗場にもなっている頓登川

参道は樹齢数百年を超える杉たちが迎えてくれます。中には捻れ杉も。不思議です。何でこういうふうに育ったのでしょう。瀧原宮は二千年ほど遡ることのできる神社だとのことで、こちらも倭姫命さまがこの地に宮殿を造立されたのが起源だそうです。倭姫命さま、たくさんの仕事をなさったのですね。

巨大な杉が迎えてくれます


参道の捻れ杉


宮川

瀧原宮から宿への帰路、宮川沿いのさくらの里公園に寄り、川辺に降りてみました。

3月上旬なので桜はまだ咲いていません。桜が無くとも、私は人のいない(多分桜が咲くと沢山の人が訪れると思われます)この宮川に魅了されました。宮川のゆったりと透き通った水は、心や身体の穢れを流してくれるようです。ここで暫し呼吸をし、安らかな気持ちになってお宿に戻りました。

ゆったりと透き通った宮川の流れ

東京に戻ってから宮川を調べてみると、大台町役場のサイトで以下の文章を見つけました。

「豊受宮(外宮)の禊川」が縮まって「豊宮川」、さらに縮まって「宮川」となったと言われています。
このことからもわかるように、宮川は、伊勢神宮がご鎮座する「聖地」伊勢と俗界の境界でした。時の権力者の力も伊勢までは及ばず、豊臣秀吉も伊勢では「太閤検地」を行いませんでした。
また、伊勢を訪れる旅人は宮川で禊をしてケガレを祓ってから、神宮へ参拝する習わしだったということです。

なるほど、私が魅了された意味が分かりました!

大台町のお宿も宮川沿いの山里にあり、トイレや台所など、子供の頃の家を思い出させるちょっと懐かしい落ち着いた古民家でした。この懐かしい台所で、道の駅で買った美味しい地元野菜などを調理して頂き、早めの就寝。オーナーの方の差し入れの水も美味しかったです。

二千年前から現代の私たちまで伝わっている神社とエネルギー。そしてそれはこれからの未来の人たちにも。お伊勢さんにしても瀧原宮にしても、訪れる人は高齢者が多いと思っていたら、決してそんなことはなくて、若年層や家族連れが多かったのです。古来からの日本を大事にして未来に繋げていく人たちに出会えたようでちょっと嬉しかったです。

©Google


つづく

<2024年4月16日 加瀬玲子>



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