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クリッピング芝居・ライブ・踊りなど

ふたつの葉桜

コロナ禍の中、皆さん如何お過ごしですか? 芝居も徐々に上演されるようになってきましたね。そこで私も芝居作りを久々に開始しました。

5月に上演予定だった『鈴が通る』は出演者多数のため、今再開するのは難しいのでさらに延期。今回はベテラン女優の長野里美さんによる朗読&一人芝居に総合演出と音楽で参加することになりました。

10月31日(土)11月1日(日)、太宰治作『葉桜と魔笛』と岸田國士作『葉桜』の2作品の上演です。

舞台上では役者同士の信頼から何かあっても助けてもらえる、助けられるという思いがあります。そのような信頼関係のある舞台は、観客も安心して観ていられるし、舞台上のエネルギーがとっても良いのです。ところが一人芝居は舞台の上に一人しかいません(当たり前ですが)。もし何かがあっても誰も助けてくれないのです。今回はその緊張感を一人で背負う長野里美さんの演技を是非観ていただきたいと思います。まだ、若干チケットございますのでご興味のある方はどうぞ! 感染対策として客席数を減らし、消毒、換気も怠りません。

チケット予約

ところで、一人芝居の稽古をしていて、故・緒形拳さんの一人芝居『白野』の稽古を思い出しました。

緒形拳さんは長年に亘り、私のレッスンを受けに通ってくださいました。もちろん『白野』の稽古も出来る限り付き合わせていただきました。膨大な台詞を憶え、誰の助けもない一人舞台を素晴らしい気迫で上演された緒形さんは、やはり偉大です。

その緒形さんが最後まで仰っていたのが、「俺はぁ…、下手だぁ……。」いつまでも向上心を持ち続けた緒形さんの言葉です。

今、緒形さんの企画展『俳優緒形拳とその時代 ―戦後大衆文化史の軌跡―』が、横浜市歴史博物館で展示されています。特に役者の方々、役者を志す方々には是非足を運んでもらいたい企画展です。

俳優緒形拳とその時代

まだまだ続くコロナ禍、油断せずに、でも前向きに進みます!

<2020年10月18日 加瀬玲子>

これは2020年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。

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