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クリッピング旅・その他の国内

北海道レポート 3日目:知床クルーズと五湖

知床クルーズ

3日目は快晴。朝から3時間かけての知床クルーズに出発です。気温も昨日までのように低くはなく、日向では上着はいりません。でも心配だから重ね着用のダウンを持参。それでもクルーズの受け付けの人は、船上は寒いからとロングコートを貸してくれました。実際、船上は何と、全て着ても寒かったです。

クルーズ船からは、前日に行った湯の滝からの水が海に流れ出る、カムイワッカの滝が見えます。ヒグマの親子がいます。

3頭が一緒にいるヒグマも見ました。ガイドのお兄さん曰く珍しい光景だそうです。この季節にヒグマの親子(母と子)はよく見ても、大人のヒグマが3頭でいるところは見ないそうです。ガイドさんの推察によると雄2頭に雌1頭ではないかということ。目をこらすと、1頭の雌を争って2頭が喧嘩しているように見えます。1頭がもう1頭の頭を殴っています。しばらくすると殴られていた1頭が去っていきました。

ここでまたガイドさんのお話です。ヒグマを保護管理している団体は生息を把握していて、強い1頭の雄がいて、その雄と沢山の雌の間との子供たちが広範囲にわたって多くいるのが分かっているのだそうです。強い子孫を残すのは自然の摂理なのですね。

カムイワッカの滝を船から見る

天気がよいので羅臼岳から知床連山にかけて、よく見えました。綺麗な山並みです。その山並みの手前、岬の近くに木の生えていない広い土地が見えます。岩尾別台地です。昔の開拓地です。

調べてみると、「大正時代に入植者が現れたが退去。再び昭和20年頃から入植者が現れる。けれど農地として不適当で生活環境は最悪だったため、昭和41年に全戸が移住を決断し、それに伴い42年に岩尾別小学校も廃校となった。」そのようなことが書かれていました。そんな厳しい土地で、冬をどう乗り越え、開拓し、生活をしていたかを思うと、想像を絶します。

岩尾別小学校には私の大好きな、後の大横綱、大鵬関も1年通ったのだそうです。強い心は子供の頃の経験からも培われたのですね。大鵬関が書かれた色紙に「忍」が多いのが思い起こされました。

羅臼岳・知床連山を船から見る

さて、知床半島の最先端に到着。ここから少し先はもうロシア領です。すぐ目の前に見えるのは国後島。森繁久彌さんの知床旅情の歌声が頭の中で聞こえてきました。

知床半島の先端

知床五湖

知床半島での当初の目的はほぼ達成しました。他に時間に余裕があったら行こうと思っていたのが知床五湖。そこで、舟を降りてから知床五湖に直行です。

五湖全てを廻るにはガイドさんと一緒に廻らなければなりません。予約も必要です。ヒグマも活動中です。なので、今回は一湖までの往復ルート、高架木道を選びました。

高架木道を歩いていくと、先ほど海から観た知床連山が綺麗に見えます。湿原も見渡せます。山や湿原を愛でながらゆったりとした呼吸になります。こちらから見る山々は、海からの壮大さと違い、ちょっとのんびりとした山たちでした。多分私の呼吸がそうだったのでしょう。

知床五湖の湿原
一湖越しに望む知床連山

せっかく晴れた知床最終日なので、日が落ちる前にもう一度知床峠までドライブしました。この天気なら峠から羅臼岳が間近に見えるかも、と期待しての知床峠再訪です。

その思いが通じました。目の前に勇壮な羅臼岳です。来て良かった。因みにクルマの外気温度計は今度は18度でした。

晴れた知床峠

天気が良いと横断道路のエネルギーも何となく人を受け入れてくれているような、活動的なエネルギーに感じられます。多分樹々や動物も同じなんでしょうね。

<2017年7月22日 加瀬玲子>

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これは2017年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。

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