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クリッピング旅・エネルギー充電

高野山 3日目

3日目。今日も快晴、そして暖かい。

丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)、丹生酒殿神社(にうさかどのじんじゃ)と続けてお参り。そして今日は高野山には上らず、女人高野の一つ、麓の九度山の慈尊院へ。

慈尊院(じそんいん)

慈尊院はお大師さまのお母様が善通寺から訪ねてこられた時に暮らされたお寺です。女人禁制のために山に入れないでいるお母様のもとに、お大師さまは月に九度通われたと言います。この辺りの地名が九度山となった由来だそうです。それにしても20数キロの険しい道のりを、月に九度も母に会いに。

絵馬に書かれた願い事は、さすが女人高野だけあって「安産祈願」や「乳がん平癒」など女性の願い事がほとんど。

絵馬はおっぱい

お大師さまの像の横には犬の像も。この犬、慈尊院と高野山を結ぶ町石道という20数キロの道を案内していたのだそうです。付かず離れずの道案内は参拝者、登山者に大変喜ばれたそうです。

この町石道は今回の目的の一つ、お参りの後に山に入ります。

町石道(ちょういしみち)

慈尊院から始まる、高野山への当時からの20数キロの参道が町石道です。この道を歩いてみたいというのも、今回の旅の目的のひとつでした。

慈尊院から石段を登ったすぐの所に丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)があります。その先から町石道の山道が始まります。一町ごとに目印の卒塔婆があり、自分がどのくらい歩いたかが分かります。180ある卒塔婆の最終地点が高野山の奥の院です。一町は109メートル、約20キロ。そうは簡単に歩けません。

今回は、180町の慈尊院から、165町の展望台まで歩きました。急な坂道を約1時間15町の道のりです。最初は楽勝!と思っていたら、途中からかなり急な坂道を登ることに。考えてみたら当たり前、麓から1000メーターの山まで登るのですから。

最初は楽勝だったのですが

歩いている途中にすれ違ったのはお一人だけ。遠くに車の音が聞こえたりもするのですが、鳥の声と水のせせらぎ、そして自分の足音。一歩一歩高野山に近づく山道です。木漏れ日や竹林。「熊に注意」の看板も。所々に柿畑があり、たわわに柿が実っていました。

展望台に着いた頃には今日の暖かさもプラスされ結構な汗。綿入のズボンを履いていた私はとにかく暑かった。展望台からは、九度山の街並みを見渡せます。でも、街並みを見たかったわけではなかったので、展望台はちょっと興醒めでした。

展望台は、でも気持ちのよいところでした

下りは楽勝です。あっという間に慈尊院まで下りました。町石道をただ歩きたかった。私の目的はそれだけでした。町石道、ちょっとだけど歩けてよかった。とっても気持ちのよい道でした。

天野山金剛寺(あまのさんこんごうじ)

今回の旅の最後は、大阪府河内長野市にある天野山金剛寺です。宿に選んだ和歌山県橋本市から河内長野は近いので、これで4つの女人高野制覇とばかりに、最終日の午後、急遽追加した目的地です。

天野山金剛寺は、静かな、やさしい、ゆったりとしたお寺でした。僧侶は女性だけなのかしら? 殿方とは会いませんでした。力強さはないのですが、優しく包まれるエネルギーです。このエネルギーは長い月日がつくりだした、女性の優しさなのでしょうか。

終わりに

今回の旅は弘法大師空海さまを感じることと、そのお山に存在することが目的でした。何が分かったかと言うと、何も分かりません。ただ、高野山は気持ちよかった。楽しかった。そして、これからもしっかり自分のできる事、すべき事を続けていこう。そんな身を引き締める気持ちをもらいました。

弘法大師空海さま、高野山ありがとうございました。

<2022年11月21日 加瀬玲子>

これは2022年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。

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