旅公演中も自炊!永井の食事
7月に劇団の公演で、福岡と愛知7泊8日の旅公演に行ってきました。
小さい劇団の旅公演なので、スケジュールはとてもタイトです。移動して仕込んで(*舞台を作ること)、本番をして、終わるとバラシ(*舞台を撤収すること)、移動して、また仕込んで…の繰り返しをスタッフさんと一緒に俳優もやります。さらに、現地の劇場スタッフさんやお客さんたちと交流の飲み会や、私は衣裳と小道具の担当でもありますから、その洗濯からアイロンかけ、管理。その合間に舞台の稽古(本当は逆のはずですが泣)。旅公演では俳優の仕事以外の仕事が大量にあり、時間的にも体力的にも、とてもハードです。
しかし「旅先だからしょうがない、スーパーのお弁当でいいか…」というと、そういう訳にもいかないのがこの身体です。
今回は、お粗末ながらなんとか自炊した私の食事日記をご紹介します。
旅公演中の食事の目標
- 身体に悪さするものさえ入れなければ、多少粗末でも良しとしよう
- 出来る範囲内でバランスよく食べられたらいいな
準備①~メニュー作り~
自炊をすると言っても使えるのは電子レンジとポットのお湯だけです。電子レンジは劇場の事務所にあるものをお借りするので、パックのご飯を温めるくらいしかできません。劇場の楽屋の片隅でちょこちょこと作ります。
旅先で毎日食事を考えるのは無理なので、行く前に7泊8日20食分の献立表を作りました。そのお陰で現地では表を見て、ただ作ればよいだけ、考える必要がないので気分的にとても楽でした。
準備②~買い出し・荷造り~
フリーズドライのお味噌汁やお湯で戻る野菜(自然食品屋さんで購入)、海藻類、缶詰、レトルトの玄米ごはん、水、かつお節、乾煎りしたじゃこ、干しエビ、梅干し、海苔、調味料(醤油、塩、胡麻油、黒胡椒、玄米酢)などを箱詰めにして、東京公演の楽日に舞台装置を移動するトラックに一緒に載せてもらいました。
現地で調達
移動したら合間を縫って、近くのスーパーに買い出しに行きます。ヨーグルト、納豆、チーズ、豆腐、ゆで卵、お刺身、ビールなど。野菜は生で食べる以外に調理手段がなく、また一か所に3日間しかいないので使いきるのも難しいため、買いませんでした。(カット野菜は殺菌料に浸かっているかもしれないので避けます。)
福岡では、旬のごまさば、天然の真鯛のお刺身など、東京では珍しいものも手に入りました。現地のスーパーで買い物をするのは、忙しい合間の楽しみでもあります。
7月14日 夕方 福岡着
夕食
みんなでもつ鍋屋に行く。
旅公演のスタート初日、早速もつ鍋です。私でも食べられそうなものを注文しましたが料理がなかなか来ず、あまりにも空腹だったので、もつ鍋のもつは食べずに野菜と、その鍋で作ったおじやを食べました。結果、ホテルでお腹を下し、公演中の食事の徹底を心に誓うこととなりました。と同時に、身体の正直さにも驚きました。
7月15日 一日劇場で仕込み&作業
朝食
- 玄米粥
- じゃこ
- 海苔
- 飛脚玉(梅干し、とろろ昆布、味噌、醤油を練り合わせたものにお湯を溶いたお吸い物)
- 麻の実
- コーヒー
昼食
- キャベツとツナのおかか和え
- 海藻サラダ+じゃこ
- 干し桜えび
- 海苔
- 玄米
- 納豆
- 市川園のたまごスープ(寒天入り)
夕食
- 大根の葉とじゃこ・豆腐の白和え
- 鮭の中骨缶詰
- 蓮根の梅おかか和え
- カマンベールチーズ
- 海苔
- 玄米
夜食(ホテルに帰って)
- ヱビスビール
- 煎餅
- しらす(現地調達)
朝食はまだお腹の調子が良くなかったので、軽めにしました。昼食と夕食で、葉物類、海藻類、たんぱく質、発酵食品、炭水化物、汁物を意識的にとります。
7月16日 午前中作業、19時本番
朝食
- ヨーグルト+きなこ+ハトムギ+黒ゴマ+魚コラーゲン
- 玄米粥
- じゃこ
- 海苔
- 飛脚玉
- 麻の実
- コーヒー
- 緑茶
昼食
- 大根の葉の白和え(昨日の残り)
- キャベツと鮭中骨缶の黒胡椒和え
- しらす
- 海苔
- 玄米
- 納豆
- 市川園のたまごスープ(寒天入り)
夕食
- 海藻サラダ+干し桜えび
- 冷奴の海苔巻
- ほうれん草とツナの和え物
- しらす
- カマンベールチーズ
夜食 お客さんとお店に入る
- さば塩焼き
- ウーロン茶
- ヱビスビール
- ミックスナッツ
- 海苔
普段の朝食は玄米ごはんを食べていますが、旅の間は玄米粥になります。ホテルには電子レンジがないので、調理なしでそのまま食べられるレトルトの玄米粥で対応します。
7月17日 午前中稽古、14時と18時半本番、終演後バラシ
朝食
- ヨーグルト(昨日と同じ)
- 玄米粥
- じゃこ
- 海苔
- 梅干し
- 納豆
- 飛脚玉
- 麻の実
- コーヒー
昼食
- ほうれん草の海苔和え
- 蓮根・大根の葉・キャベツのおかかまぶし
- 冷奴
- しらす
- 干し桜えび
- 玄米
- 飛脚玉
夕食
- ごまさば・天然真鯛のお造り(現地調達)
- 海藻サラダ(わさび醤油)
- 蓮根・大根の葉・キャベツのおかか和え(昼の残り)
- 玄米
夜食 お客さんとお店に入る
- ビール
- ごまさば
- キャベツ
朝食をホテルで食べた後、早めに劇場に入ってストレッチと呼吸。昼夕2食分の食事をまとめて作ってしまいます。
7月18日 愛知県長久手に移動 仕込み
朝食
- ヨーグルト(いつもと同じ)
- 玄米粥
- じゃこ
- 海苔
- 梅干し
- 麻の実
- コーヒー
昼食
- 蓮根の梅おかか和え
- さんま塩焼き缶詰
- ほうれん草とキャベツのとろろ昆布和え
- 干し桜えび
- ミックスナッツ
- じゃこと海苔の玄米どんぶり
- お味噌汁(フリーズドライ)
夕食
- 大根の葉とじゃこの胡麻油和え
- 海藻サラダ(わさび醤油)
- キャベツとツナの黒胡椒和え
- 干し桜えび
- ほうれん草とキャベツのとろろ昆布和え(昼の残り)
- 玄米
- 市川園のたまごスープ(寒天入り)
夜食(ホテルにて)
- ビール
- 海苔
- カマンベールチーズ
- ミックスナッツ
お湯で戻す野菜はさほど美味しいものではありませんが、自分で味付けができるので安心して安全に食べられます。
7月19日 午前中作業 19時本番
朝食
- ヨーグルト(いつもと同じ)
- 玄米粥
- 海苔
- とろろ昆布
- お味噌汁(フリーズドライ)
- 麻の実
- コーヒー
昼食
- ツナとキャベツの黒胡椒和え
- カマンベールチーズ
- 大根の葉とじゃこの胡麻油和え(昨日の残り)
- 海苔
- 冷奴
- 玄米
- 納豆
- とろろ昆布と寒天のお吸い物
夕食
- シーフードピザ(差し入れ)
- ほうれん草の白ごま和え
- 温泉たまご
- 冷奴
- 玄米
- 市川園のたまごスープ(寒天入り)
夜食 キャスト・スタッフさんと飲みに行く
- ビール
- たらこスパゲッティ少々
- トマトソーススパゲッティ少々
- フライドポテト
差し入れのお惣菜やお店で出されるものなど、少し食べてみて嫌な感じがしなかったら添加物がどうのとかあまり気にせずに食べています。
7月20日 午前中稽古、14時と18時本番、終演後バラシ
朝食
- 前日と同じ
昼食
- 大根の葉とじゃこの胡麻油和え
- ツナの黒胡椒和え
- カマンベールチーズ
- 干し桜えび
- 冷奴
- 温泉たまご
- 海苔
- 玄米
- お味噌汁(フリーズドライ)
夕食
- 大根の葉とじゃこ(昼の残り)
- ほうれん草とツナの和え物
- 冷奴
- カマンベールチーズ
- 梅干し
- 海苔
- 玄米
- 納豆
- お味噌汁(フリーズドライ)
夜食 大楽打ち上げ、台湾料理屋さんにて。
- ビール
- 空芯菜
- エビの料理
- たまご炒飯など
- 2軒目 日本酒
旅公演の最後の方になってくると、東京から持参した食材も少なくなり、また使い切って帰りたいので、内容がワンパターンになっていきます。段ボールに目いっぱい入っていた食材がきれいに空になったのを見て、用意した食材の計算もばっちり!自炊もばっちり!やり遂げた喜びがありました♪
7月21日 帰京
朝食(新幹線にて)
- くるみパン
- コーヒー
思ったこと
今回の公演はいつも以上に時間との闘いで余裕がなく、ずっと走り続けているような感じだったのですが、どうにか呼吸と食事を守ることで、自分を見失うことなく舞台に立てたと思います。あの期間、食事を適当にしていたら、多分自分がわからなくなっていたと思います。
正直、自炊は面倒です。周りの人よりも食事に費やす時間がかかるので、忙しいです。でも今思うと、その食事に使う時間と呼吸の時間が唯一自分のためだけに意識を向けられる時間でした。そういう時間を捻出できたことも、自炊の副産物だと思います。
自分で作った食事はほっとしました。安心して食べられるって本当に大切なことですね。難しい事ではないので、旅先の自炊、皆さんにもおすすめいたします~☆
<2014年9月1日 永井若葉>
これは2014年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。