お伊勢さん 初日
いつものレッスンを数日お休みにさせてもらい、縁のあるらしい伊勢の神社をお詣りしてきました。日頃スタジオ・レイや生徒さんたちを守ってくれている神様たちへのお礼詣りです。
倭姫宮(やまとひめのみや)
最初にお詣りしたのは倭姫宮です。伊勢湾フェリーで鳥羽から伊勢市に入り、お伊勢さん(内宮)に続く御幸道路をお伊勢さんとは逆に走ってすぐの博物館が立ち並ぶ一画に、倭姫命(やまとひめのみこと)さまが祀られている倭姫宮はありました。
神事は雨が良い、と言われます。さまざまなものを洗い流して清めてくれるからだそうです。そしてこの日は朝からずっと正に雨。人気もほとんどなく、ひっそりとしたなかで鳥居をくぐって傘を差して歩いていくと、ほどなく倭姫宮の社に着きました。
社の前に着いたとたん、どうしたことか急に涙が溢れてきました。身体の隅々まで倭姫命さまが私をすっぽりと包んでくれているかのようです。自然に心から感謝の気持ちが湧いてきます。涙はしばらく止まりませんでした。周りに誰もいなくてよかったと思います。
最後に参道脇の宿衛屋で、お札とお守りをいただいて帰りました。お札は神棚へ、お守りは私のお財布の中に納められました。
佐瑠女神社(さるめじんじゃ)
次に詣ったのは猿田彦神社と、その境内にある佐瑠女神社です。佐瑠女神社は芸能の神様だそうで、天照大御神さまが天岩窟(あめのいわや)にこもられたとき、神楽を舞われた天宇受売命(あまのうずめのみこと)さまが祀られています。スタジオ・レイの生徒皆の芸の向上の御礼と、これからの精進をお約束してきました。
境内にはさざれ石も祭られていました。さざれ石は年とともに成長し岩になるとされている縁起のよい石です。現在水曜日クラスで稽古している日舞「老松」の歌詞にも出てきます。
月讀宮(つきよみのみや)
猿田彦神社の駐車場を出た後は、内宮を右手に見ながら月讀宮に向かいました。内宮と外宮はスタジオ・レイの生徒さんと落ち合ってから翌々日にあらためてお詣りする予定なのです。
ここには四別宮が並んで鎮座していて、
- 月読宮
- 月読荒御魂宮(つきよみあらみたまのみや)
- 伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)
- 伊佐奈弥宮(いざなみのみや)
の順にお参りします。
月読宮には天照大御神さまの弟、月読尊(つきよみのみこと)さまが祀られていて、その荒御魂(あらみたま)が祀られているのが月読荒御魂宮です。
伊佐奈岐宮に祀られている伊弉諾尊(いざなぎのみこと)さまと、伊佐奈弥宮に祀られている伊弉冉尊(いざなみのみこと)さまはそのご両親。お二人は日本の国土及び山川草木をお生みになられた後、天照さまを、そして月読尊さまをお産みになりました。
日本をお作り下さりありがとうございます、と御礼を述べてきました。
石神(いしがみ)さん
この日の宿泊は、鳥羽市の南、相差(おうさつ)です。相差の海女さんたちが古くから信仰し安全大漁を祈願してきたという石神さんにもお詣りしました。
石神さんは神明神社にお祀りされている玉依此売命(たまよりひめのみこと)さまのお社です。女性の願いをひとつ叶えてくれると言われていて、女性の祈願者が多くここを訪れると聞いています。私は「どうぞこのままの体調を維持し、少しでも長く稽古できますように」とお願いしてきました。
(つづく)
<2016年11月7日 加瀬玲子>
これは2016年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。