北海道レポート 4日目:弟子屈へ
オシンコシンの滝
3泊した知床半島ウトロを後にし、道東の旅後半は、今回の旅のもう一つの目的、湖巡りのために、2泊の予定で弟子屈(てしかが)に移動です。
途中、初日に車中から眺めながら通り過ぎたオシンコシンの滝に寄ってみました。
初日は雨が強かったためにスキップした滝です。下から見上げる滝と違い、この滝は中程の高さまで階段で上がることができます。
流れ落ちる滝は、迫力のある水しぶきと共に山から何かを語り掛けてくれるようでした。霊気が降り注ぐオシンコシンの滝は想像以上に私の心を和ませてくれたのです。寄って良かった。
天に続く道
次も同じく初日にスキップした、天に続く道にも寄ってみました。何があるって、ただ真っ直ぐな道があるだけなのですが、確かに天に道が続いているように見えます。
何よりもこの道を「天に続く道」と命名し、観光化した人は偉いと思いました。今回の旅で天の近くまで続いている道は一杯ありましたもの。
「天に続く道」の道路際には私たちの住まいのそばでは見たことのない植物が自生していました。
写真を撮って帰ってから調べてみたら、多分「ラッセルルピナス」と「カラ松」かと思われます。特にラッセルルピナスは色々な所で咲いていて、とても綺麗な花でした。別名「昇り藤」と言われるように、本当に藤の花が昇っていっているように見えました。
神の子池
さて、知床を離れ、これも天に続く道?と思えるような真っ直ぐな道を南下して摩周湖方面に向かいます。麦やじゃがいもの畑を両側に眺めながら、途中で道の駅に寄ったりしてのドライブです。
1時間半ほどのドライブで、最初の目的地、神の子池に到着しました。
出発前に東京で、友達が弟子屈に住んでいて長期滞在をしたことがあるという生徒から、絶対行ったら良いリストを貰っていました。その中の一つがこの神の子池です。摩周湖の数キロ北に位置しています。
神の子池は、摩周湖からの地下水が湧き出ている山の奥にある池で、摩周湖(カムイトー=神の湖)の伏流水からできているという言い伝えから「神の子」池と呼ばれているそうです(きよさと観光協会より)。
本当に不思議な色、そして澄んだ水。小さな魚が泳いでいるのが見えます。倒木も水温の低さ(8℃)から腐らないそうです。現実の世界から違う世界に入り込んだようでした。
摩周湖
神の子池からさらに少し南下すると、いよいよ摩周湖です。案内の道路標示に沿って展望台にたどり着くと、裏摩周展望台という看板が。神の子池に寄りたかったので摩周湖の東側を南下してきたのですが、摩周湖はこちら側が「裏」なんですね。
「裏」だからなのか、ひとけもほとんどありません。ということで、まずは裏から摩周湖を眺めました。落ち着いたゆったりとした湖です。
それから摩周湖の南を大きく回って、弟子屈に向かいます。その途中、阿寒湖方面にやや足を延ばして、先述の生徒から紹介されたオーガニックのお店で遅めの昼食です。
肉類が食べられない私は、ふたりでとろろご飯の定食と、じゃがいもとチーズのグラタンを注文しました。とても丁寧に作られていた食事でしたが、残念なことに、とろろの出汁やおかずにわずかですが砂糖が入っていて沢山は頂けませんでした。またグラタンにもベーコンが入っていて私は食べられません。注文する前に確認すればよかったです。
遅めの昼食と休憩を終えて、小雨が降ったりやんだりのなか、駐車料金を払って摩周湖第一展望台でクルマを駐めたのは午後3時すぎ。やはり摩周湖は神秘的です。摩周湖を背に見る屈斜路湖やその先の阿寒富士もすばらしい景色です。今日は霧の摩周湖ではなくて、綺麗に見える摩周湖でした。
でもちょっと、この第一展望台は観光化されていて、人のエネルギーの方が強く感じられて楽しくないかな……。
第一展望台から湖沿いにちょっと走ったら、第三展望台の看板が。いったんは通り過ぎてしまったのですが、気になったのでUターンして戻って上ってみると。何と素晴らしい眺望とエネルギーでしょう。やはりさっきの第一展望台は人や雑多なエネルギーに侵されていたみたい。
摩周湖はとても柔らかい懐の深い母のような女性的な湖でした。強さより柔らかさを感じます。天女が住んでいるかのようです。この展望台に来て良かった。ここなら何時間でも居たくなります。気持ちいい。
第三展望台で時間を過ごした後、宿に入るにはまだ早かったので川湯温泉を経由して、屈斜路湖畔の砂湯に寄ってみました。何と、砂に手を入れると熱い温泉です。場所によって温度が違います。面白ーい。
そして美留和(みるわ)の宿へ。明日ゆっくり、屈斜路湖と阿寒方面です。
<2017年8月11日 加瀬玲子>
これは2017年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。