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クリッピング旅・その他の国内

北海道レポート 5日目:弟子屈から西へ

屈斜路神社

5日目。前日は屈斜路湖の東側の道を通ったので、今日は西側を走ってみることにしました。

屈斜路湖の南から、西側の道を北上してすぐ、湖に突き出た和琴半島に何気なく足を踏み入れました。何かの力に引っ張られたようです。自然のエネルギーとは違う何かです。進んでいくとちょっとくらくらします。そのパワーに導かれて行った先には、何と神社がありました。

最初、木々の先に鳥居が見えました。でも近づいてみるとそれは鳥居ではなく、左右から茂る木の枝でした。でもこれが第一の鳥居なのでしょうか。そしてここからが参道のようです。

屈斜路神社の参道

木々に囲まれた短い参道を進むと、実際の鳥居がありました。屈斜路神社です。何も知らずに足を踏み入れたのですが、素晴らしいパワーです。力強いです。自分がしっかりしないと、負けてしまいそうなくらいのパワーです。こちらの神様が屈斜路湖を守っていらっしゃるのだとしたら、本当に力強い湖だと思います。

屈斜路神社

この湖には力強い竜神様でも住んでいらっしゃるのではないかと思ったら、ふとそう言えば屈斜路湖で「クッシー」だったなーと、関係ありそうで関係ないことを思い出しました。

そして、遊歩道を歩いて半島を一周しました。起伏もかなりある約1時間ちょっとの行程です。眺めも素晴らしく、沢山の植物たちにも出会いました。途中お会いした小グループの一人の方が趣味で草花の勉強をなさっているとかで、グループの方たちに説明されていました。私もちょっと遠くから聞かせてもらいました。

軽い喘息が出始めている私にはちょっときつい一周でしたが、とても気持ちの良いウォーキングでした。

和琴半島から

オンネトー湖

その後は屈斜路湖から離れて、阿寒横断道路を西へと向かいます。阿寒湖畔で昼食をとって給油、でも阿寒湖自体は見ずに素通りしました。何故だか寄る気にならなかったので。

それから、前がほとんど見えないほどの霧の中を走り続けて、ようやくオンネトー湖に到着。この湖も生徒からの是非行ったほうが良いリストの一つです。

オンネトー湖

何と不思議なエメラルドグリーンなのでしょう。写真ではあの神秘的な色が再現できず伝えられなくて残念です。山の中でひっそりとした佇まいの派手さのない湖です。

遊歩道も完備されているので、約35分という湖岸沿いのコースを歩いてみたかったのですが、喘息が心配なので今回は断念しました。

ぜひ再訪と思いながら引き上げようとした矢先、駐車場の奥に、車が入れないように柵が設けられている道を見つけました。足を一歩踏み入れると、そこはびっくりするほどの別世界です。今まで経験したことがない自然のエネルギーです。湯の滝への往復で約1時間2.8キロの遊歩道のコースの入り口でした。

このエネルギーを体感せずに帰るなんて、そんなもったいないことはできません。喘息と相談しながら行ける所まで行くことにしました。

覚悟を決めて、休み休み奥へと歩いていくと、呼吸は楽になってきても酷くはなりません。さすがにこのエネルギーは私の喘息さえも楽にしてくれるのです。湯の滝までたっぷりと、素晴らしいエネルギーを呼吸できました。

オンネトー湯の滝

ところが素晴らしいエネルギーと裏腹に、着いた先で湯の滝の解説を読んでびっくりし、悲しくなりました。ここは現在に至るまで世界で唯一マンガンが自然に生成されていた場所だったのだそうですが、心無い人が外来生物を持ち込んだせいで藻が食べつくされ生態系が崩れて、今は生成されなくなってしまい、現在は対策工事中だそうです。私が感じたエネルギーは、本当に深い古来からの強いエネルギーだったようです。

阿寒横断道路・展望台から

和琴半島とオンネトー湯の滝のウォーキングでたっぷりとエネルギーをもらい、あとはもう宿まで帰るだけです。でも帰路は周りが見えなかった往きと違い少しだけ霧が薄れてきたので、阿寒湖を通り過ぎた先の展望台に寄ってみると、霧のなかにうっすらと湖が見えました。地図を調べるとペンケトーという湖らしいです。

阿寒横断道路 双湖台から

余談ですが、この展望台で元売店だったと思われる壊れかけた小屋の前で崩れそうな柵越しに湖を眺めて休憩していたら、駐車場からの階段を上ってくる40代くらいの男性が「そこから何か見えますかー?」と声をかけてきました。何も見えないのならそのまま引き返すつもりなのでしょう。「湖が見えますよー」と答えると、ホッとしたような表情を浮かべて、上まで上ってらっしゃいました。

話をうかがうと、今朝摩周湖に行ったのに視界ゼロの霧でまったく何も見えなかった、そしてそのあとここまで来てみてもずっと霧ばかりだとのこと。私たちは昨日摩周湖がよく見えた、今日は屈斜路湖もオンネトー湖も素敵だったと話すと、可哀想なくらい残念そうです。

そうこうしばらく話をしていると、下から女性が上ってきます。この男性の奥さまなのでしょう。きっと「階段を上れば景色が見えるかな」「見えないと嫌だから一人で行って見えたら呼んでちょうだい」「えー、わかったよ」なんて会話をして、にもかかわらず旦那さんが行ったきりなので、しびれを切らして様子を見にいらしたのでしょう。……などと勝手な想像をしながら、ご挨拶をして失礼しました。

さらに余談ですが駐車場に降りると、私たちのレンタカー以外にもう1台だけ駐まっていたクルマでは、後部座席に若い男性が一人、携帯ゲームに勤しんでいました。

ところで、先ほども書いたとおり私は砂糖が入ったものは食べられません。アレルギーの症状が出て、喘息を誘発するからです。でも前回書いた肉類とは違って呼吸で食べられなくなったのではなくて、ラッキーなことに子供の頃から甘いものは一切食べられなかったのです。甘いものに対しては、天性に身体を守る力が備わっていたのかも(笑)。

でも実は今回の旅の3日目の夜から喘息が出始めました。3日間外食が続いたツケが出てきたようです。ダメな食材をどんなに抜いて食べても、料理に入っている砂糖や化学調味料を抜くことはできません。少しずつ少しずつ私の身体にそれらが入ったようです。この時ばかりは西洋医学の薬の力を借りて喘息を乗り切りましたが、砂糖は喘息に禁物!と改めて思いました。

もともと弟子屈の宿には私がアレルギー症状を起こす素材を大まかには伝えてあったのですが、1泊めの食事には細かくは伝えなかった食べられない食材が含まれていました。ただの外食なら食べられない食材は同行する誰かに食べてもらうのですが、丁寧に心を込めて出してくださるせっかくの食事でそうするのは非常に残念です。やはり大まかではダメだと考え、この日の朝、食べられない食材を詳細に伝えてお願いし、2泊めはそれらをすべて使わないおいしい食事を作っていただきました。心地よい時間を提供してくださった宿のご主人と奥さま、本当にありがとうございました。

<2017年8月11日 加瀬玲子>

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これは2017年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。

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