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クリッピング高校演劇

高校生の身体

高校生は一般的には、15歳から18歳というまだ成長期にいます。声帯を含めた肉体は、個人差があるにしても、22歳位まで成長すると言われています。肉体も声帯も色々なホルモンの影響を受けて成長しています。まだ、この年齢だと未完成なのです。

子供の頃のことは、大人になってから覚えたことよりも、忘れないでよく覚えているものです。成長期に覚えたものは、身体に記憶されるのです。間違った使い方でもです。ですから末端の形を覚えるのではなく、本質的なベーシックな部分を大事にしてください。そして身体も心も柔軟なニュートラルな状態を作ってください。

ところで、芝居に限らず“表現”は、一種の集中力であり、瞬間芸だと思います。若い世代の表現を素敵だなと思う時がよくありますが、それは理屈ではないありったけのパワーが出ている時です。何年も芝居に携わっているとなかなかこの瞬間芸が出せません。長年やっていて出る瞬間芸もありますが、それはテクニックが伴ったちゃんとした表現です。

こう話すといかにも体育会系のような頑張りを思ってしまうといけないので、付け加えておきますが、決して、大げさな表現や大声で泣いたり騒いだりする芝居が瞬間芸ではありません。私の言う瞬間芸とは、末端ではなく、心と身体の表現が一致したエネルギッシュなものなのです。それを出せるのが成長期の身体の特権なのです。

<2004年2月17日 加瀬玲子>

高校演劇
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これは2004年のクリップです。終了した内容やリンク切れの場合はご容赦ください。

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